朝日は昇る

普通の高校三年生。勉強に疲れたりストレスが溜まったりすると文章を書きたくなる。

将来の世界 1

数十年後の世界はどうなっているだろうか。

様々な科学技術が発達して今よりも住みやすい世界になっているだろうか。争いのない平和な世界になっているだろうか。

 

今回は私なりに考えた将来の世界について書いてみようと思う。あくまで予想なので、小説を読むようなイメージで読んで頂けるとありがたい。

 

《遺伝子操作》

遺伝子操作の技術は格段に進歩しており、人類の生活にも利益を生み出している。

例えば遺伝子操作により、先天的な病気などは全て取り除くことが出来ている。手や足などが無いままに生まれてしまうといった悲しい事態は起こらなくなった。

また、この技術は人間以外の動物や植物にも応用されていて、殻・皮・種などを無くして子供や高齢者でも食べやすい果物が出来たり、ダイエット用食品として低カロリーな穀物が出来たり、逆に少量食べるだけでも餓死を免れることが出来るような高カロリーな穀物も生まれた。趣味や娯楽の方に目を向けると、昔よりも色や形の異なった美しい草花が登場し、観葉植物や結婚式場などに置かれる花がバラエティ豊かになった。さらにはペットとして可愛さを重視した新しい動物種が生み出された。ラクダのように水を数日間飲まなくても生きることが出来るペットも生まれ、これは水をあげるのを忘れがちなズボラな人に好評である。こういった具合に、遺伝子操作の技術は人間にとって無くてはならないものになっている。

 

もう少し先の将来では、人間の先天的な病気を取り除くだけでなく、外見を大きく変えるような遺伝子操作も行われている。つまり、大人になった時に「イケメン」や「美人」になるように操作してから産まれるということだ。

倫理的に問題ではないかという意見が出たことで、これを皮切りに様々な議論が交わされ、世界が遺伝子操作賛成派と反対派に分かれ揉めに揉めた時期もあった。「顔が良くないという理由だけで虐められる子供がいる、そういった子供が減るなら遺伝子操作には賛成だ」という賛成意見や、「人に危害を加えるような人間に育つ訳でもないのだから、好きにすれば良いのではないか」という中立(と言うよりは興味が無いと言った方がいいかもしれない)意見、そして「人の顔はそうなるべくして形成されるものであり、人間が勝手に手を出していいものではないはずだ」という反対意見も出た。しかし結局のところ、我が子がイケメン、もしくは美人であってほしいと願う親の気持ちを誰もが持っていたのである。気が付くと世界の人間全員が賛成派に回っていた。この他にもいくつか騒動はあったものの(例えば貧しい地域の人々がこの治療を受けられなかった時期があり、「顔が良くない人間は貧しい」という差別が起きてしまった)、馴染むのに時間はそれほどかからなかった。

こうして世界にはイケメンと美人が溢れかえることとなる。

 

これをきっかけに、人間の恋愛観が一変することになるのだが、それはまた今度書くことにする。